上田学園
見上クラス 《 異文化コミュニケーション 》 授業報告

2006年春学期
外国語学習を100倍楽しむ方法

~ 辞書の使い方を学びながら、ヨーロッパ語の発音と文法の特質を把握しよう ~

 第5回  2006年5月23日 


1.アメリカ独立宣言


In Congress, July 4, 1776.
The unanimous Declaration of the thirteen united States of America.

【分析・暗唱・暗記・翻訳するテクスト

 We hold these truths to be self-evident,
that all men are created equal,
that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights,
that among these are Life, Liberty and the pursuit of Happiness. (35)

 --That to secure these rights,
Governments are instituted among Men,
deriving their just powers from the consent of the governed, (15)

 --That whenever any Form of Government becomes destructive of these ends,
it is the Right of the People to alter or to abolish it,
and to institute new Government,
laying its foundation on such principles and organizing its powers in such form,
as to them shall seem most likely to effect their Safety and Happiness. (54)

http://www.law.indiana.edu/uslawdocs/declaration.html


さて、今まで読んできた部分がこの”アメリカ独立宣言”の核心部分です。

ですが、数回読んだだけではその意味を把握することはむずかしい。
現に、講師自信その意味をいまだに問い続けているのですから。

歴史的背景などの理解だけではなく、そこで使われている語彙や言い回し等、
言語で繰り返し味わうことによって、
またある一定期間”塩漬け”することによって、
ある日突然、”啓示”のように理解が深まって来ることがあります。

そうした”ひらめき”は一定量その対象に向かって様々な方向から眺めておく必要があります。
そこで今日は上記の範囲に絞って、異なった方向から分析をしてみることにします。

3回目の授業で取組んだ、”エクセルによる分析”をこの部分全体に応用します。
実はこの作業、対象を限定した”辞書作り”に他なりません。

1.まずは原文の順番に単語を入力する作業を完了させる。
(これを”出順リスト”と言います。総単語数は?)

2.品詞を確定して、意味を書き込む。
(辞書を丹念に読みこなしながら作業する。機能語・内容語の区別も入力します。)

このデータをエクセルを駆使して様々な分析を行っていきます。

3.普通の辞書のように、アルファベット順リストの作成する。(これは簡単!)

4.品詞別リストを作る。
(後に他の言語の単語との対照表にする。)

5.文字数別リストを作る。
(単語の機能と文字数の関係がわかります。)

こうした作業を通じて何がわかるのだろうか?

表面に現れていない言語の特質が明らかになってきます。
英語だったら、日本語とは異なる英語という言語の特徴が、
まずは作業の中で次第に身体の中にしみ込んでくるし、
また、 理論的にも段々に明らかになってきます。

今日、この方法論を身に付けたら、来週は応用編です。
今日の宿題は、以下のドイツ語を自分でエクセルに入力です。

来週は、そうして作ったファイルに品詞、意味その他の情報を書き込み、
英語と同様に分析をして、英語・ドイツ語の比較研究に入ります。


 Wir halten diese Wahrheiten für ausgemacht, dass alle Menschen gleich erschaffen worden, dass sie von ihrem Schöpfer mit gewissen unveräußerlichen Rechten begabt worden, worunter sind Leben, Freiheit und das Streben nach Glückseligkeit. Dass zur Versicherung dieser Rechte Regierungen unter den Menschen eingeführt worden sind, welche ihre gerechte Gewalt von der Einwilligung der Regierten herleiten; dass sobald eine Regierungsform diesen Endzwecken verderblich wird, es das Recht des Volkes ist, sie zu verändern oder abzuschaffen, und eine neue Regierung einzusetzen, die auf solche Grundsätze gegründet, und deren Macht und Gewalt solchergestalt gebildet wird, als ihnen zur Erhaltung ihrer Sicherheit und Glückseligkeit am schicklichsten zu seyn dünket.

http://de.wikipedia.org/wiki/Unabh%C3%A4ngigkeitserkl%C3%A4rung_der_Vereinigten_Staaten

※ 入力にあたっての注意: 手作業で入力する場合、ドイツ語特有の文字に気をつける。
キーボードをドイツ語入力にすると簡単にできるようになります。

簡単にするためには、そのままコピー&ペーストする。

なお、自動的に出順リストを作成してしまうソフトをおっちゃんが開発しています。
これを入手したい人は、直接本人にアクセスしてみてください。



いくつかの日本語訳を比較して読んでみよう

http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/amerikadokuritusenngenn.htm

http://homepage2.nifty.com/mekkie/peace/bunken/bunken12.html




2.立法とは何か?

今現在、熱く問題となっている法案を自分の目で検討してみて、賛否を考えてみる。
現在、国会に上程されている法案はこちらから検索できます。

A. 共謀罪  

採決の可能性は来週以降になりました。
この法律が施行された場合、どのような社会が形成されるか想像力を働かせてみる。

※ 参照

1984年(小説)

B. 教育基本法

なぜこの法律の改正が問題になっているか、
原文を確認し、
賛成派・反対派の両方の意見を公平に読んだ上、
自分の頭で考えてみよう。

原文

賛成派

文部科学省


自由民主党

反対派

http://www.kyokiren.net/

保坂展人のどこどこ日記

その他

ウィキペディア

Yahoo


特設ゼミ(授業本体終了後、希望者のみ)

★ 原典講読ゼミ その1 (哲学)


Jean-Paul Sartre (1905/6/21 - 1980/4/15 )  
La nausée (1938)


★ 原典講読ゼミ その2 (社会学)

Max Weber (1864.4.21 - 1920.6.14)
Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus (1905)

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見上潤  미카미 준  Mikami Jun  Миками Джюн


2006/05/023
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