単語推測
単語推測 その1 単語って、じつは分解できる。単語を分解すると、いくつかのパーツに分かれる。それらのパーツには意味があり、例えばそのパーツである接頭辞(prefix)・接尾辞(suffix)について、その意味を知っておくことで、同じ接頭辞を持つ別の単語の意味を推測することが出来る・・・。みなさんご存知でしたか? 例えば、lawyerは弁護士という意味だが、この単語はふたつに分けられる。lawとyerである。 どうやって単語が分かれるのかは辞書を開くとすぐわかる。単語を見ると、law・yerのように「・」で分けられているのだ。(laundryは洗濯と言う意味で、launとdryに分かれる。イタリア語でlavareは洗濯の意味。lavatoryはlavとaとtoとryに分かれる。) lawyerを分けたlawとyerという単語を辞書で調べてみよう。 lawはもちろん「法・法律」の意味。 ではyerは?名詞の後につく接尾辞で、「・・・する者」という意味。 「法律」+「〜する者」であるので、「弁護士」となるのだ。 もし辞書が無くて、lawやbowを知っていたとしても、yerを知らなかったとき、lawyerや、bowyerやsawyerといった単語が何を示すのか、なかなか推測できないだろう。 でもYerの意味を知っていれば、bowyerはおそらくbow・yerに分かれ、yerは〜する者だから、もしbowが分からなかったときでも、これはきっと何かの職業なんじゃないかなと推測できる。bowを知っていれば、この単語が「弓師」だと分かる。 これと同様のことをして、意味がわからない単語に出くわしたときでも推測することができるのだ。特に、ヨーロッパの言語はスペイン語・英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語など数がたくさんあるが、それらが同じ源流を共有しているため、このような方法が成立するのだという・・。これは多くの言語を操るためのお得な方法ではないか?
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単語推測 その2 ここではorderという単語を使ってみる。orderという単語に関わる別の単語を並べる。 order 以上の単語をばらばらに分解すると以下のようなパーツに分かれる。 order 「命令」「注文」「順序」「秩序」「整理」「習慣」 以上のパーツの組み合わせで、結構意味が推測できるものである。例えば、orderlyはorderとlyのふたつから出来ている。lyは性質をあらわすから、orderlyの意味は「順序正しい・規則的な・整頓された・秩序のある」の意味になる。orderという単語は意味が幅広いので、なんとなくでもイメージを持つとより推測できる。 ordinalはどうか。これは「順序を示す」という意味になる。ちょっと難しいよね。 うーん。やってみるとかなり難しいっすね。 ちなみにスペイン語でちょっと幅を広げてみると、ordenadorはコンピュータだそうです。 |
単語推測 その3 さて今回は、前回やったorderの変化形をいくつかピックアップし、そこから別の単語へ拡大してみよう。辞書を片手に。 ordinalという単語には対になっている単語がある、それはcardinalである。 cardinal vowelsはvowelが母音であることが分かれば、基本母音と分かるし、cardinal pointsは方位点(羅針盤の東西南北の方位)。 cardinalが変化したcardinalityはどうだろう?接尾辞のtyを調べると、「〜な性質・度合い」なのだそうだ。ということは基本的な度合い?主要な尺度?これは「濃度」という意味らしい。むむぅ。 tyがでてきたので他にtyの接尾辞を持つ単語はないでしょうか?連想ゲームみたいに思い出していくと、parsonality nationality なんかがありますね。nationalityはnation「国」とtyがくっついて国籍。personalityはperson「人・個人」とtyがくっついて個性・人間性になる。これは分かりやすいですね。 authorityはどうかな。権威とか権力っていう意味だったと思うが。authorの意味は確か「作家とか、著作家」とかそんな意味だったと思う。「何かを作った人の性質」は「権力」になるのだろうか。authorを調べてみると「創造主」という意味がある。最初に造った人が一番偉いということなのだろうか?英語の考え方は不思議だ。 よくよく調べてみると、createのラテン語がaugereで、これがauthorの語源になっているらしい。 また、authoritativeという単語もあることが分かった。この単語の接尾辞はa・tiveだ。「〜の」「〜に関連のある」「〜に役立つ」「〜の傾向にある」そんな意味らしい。decorativeという単語はあまり見聞きしないが、デコレートっていう響きから、何かを飾ったりすることなのかなと想像してみる。デコレーションケーキとか。ということは「飾りっけのある・装飾性のある」みたいな意味かな・・。辞書を見ると、「装飾の、飾りの、はなやかな」と書かれている。これはビンゴ!ですな。 このように接頭辞接尾辞から別の単語を連想したりして練習をすることで、分からない単語が出てきたときも何かの手がかりをもとに連想し、推測できる力が付くようです。
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単語推測 その4 さて、そもそも接頭辞と言う意味ののprefixと接尾辞という意味ののsuffixという単語を見ると、preとfix 、suとffixというようにパーツが分かれる。 preは「あらかじめ」「以前の」「〜の前部にある」という意味の接頭辞で、suは実はsubという接頭辞が変化したものである。notabeneというラテン語でNote Well(注意せよ)というルール(一般的にN・Bと書かれている)があって、subのbがfixとくっついて、fに変化したものです。c、f、g、p、rにくっつくとsuc- suf- sug- sup- sur- というように変化する。意味はunderと同じで、〜の下にということだ。そういえばsubmarineも海の下にもぐるよなぁ。 fixは「固定する・修理する」という動詞でした。 つまりprefixは「前に固定する」,suffixは「下(つまり後ろかな)に固定する」という意味になるのです。接頭辞は「前に固定するもの」接尾辞は「後ろに固定するもの」・・・。面白いですね。 |